うつ病の社会復帰を振り返る〜うつ嫁の就活から就職〜
社会人経験といっても、学生アルバイト程度しかしたことがないまま、うつ病になり、6〜7年ほど冬ごもり。社会復帰の1年前から少し家で勉強をして、復帰半年前に保育士資格を取り、それからポツポツとシッターさんの仕事を始め、就職活動を経て、のんびりと保育園に就職をしました。
文章にするとたったこれだけのことですが、やっと就職して環境に恵まれたと思えたときは、職場からの帰り道、嬉しくて泣きました。笑
あ〜私ここにいてもいいんだな〜。なんか居心地良いな〜。
うつ病からよくここまで来たもんだなあ。
なんて、気づいたらそこにたどり着いていたような感じでした。
(とにかくあたたかい職場で良かった!)
私の経験が「うつ病の社会復帰」と呼べるほどのものかはわかりませんが、こういうケースの人もいましたよ、という一例です。
まず、就職をするにあたって、これだけは絶対に守ろうと思っていたのは、「調子が悪くなりそうと思ったらすぐに休むこと」です。
・なにしろ体力がない!
うつ病で寝込んでいた期間が長いので、とにかく体力がもたないのです。少し外を歩いただけでも疲れるし、それどころか、家のなかで出かける準備をしながら日光にあたっていただけで、もう十分。人酔いする。そんなこともありました。
・就業時間は少しずつ増やす
それだけ体力が落ちてしまっていたので、はじめからフルタイムなんて絶対無理でした。だから、少しずつ自分のペースで仕事を増やしていけるように工夫をしました。
・就活の時点でうつ病であることを正直に伝えておく
少しずつ自分のペースで仕事をするために、職場の理解がなければできないと思いました。そのため、私は就活の面接時から、すべて正直にお話しました。
いつからいつまで通院、服薬をしていたのか、現在は社会復帰について医師の許可が出ているのか、うつ病のきっかけや対処法などなど。
念のため、再発した場合にどう対応できるかなども、お聞きしておきました。迷惑をかけることにはなりますが、やはり先に相談して情報共有しておく方が、先方も備えができますし、こちらとしても安心でした。
履歴書を見た反応や食いつき方も、判断材料に!
うつ病寛解状態であることをお話しすると、面接官の反応は本当にそれぞれです。
「誰でも良いから明日から来てほしい」「いま元気なら関係ありません」「保育士経験がないなら厳しい」「責任感のありそうな方なので良いですよ」などなど。書ききれないほど反応は違います。
そんななか、「へぇ〜。面白い経歴をお持ちですね。」と反応してくれたところが、いまの職場になりました。うつ病をひとつの経験としてかってくれたので、私はこの反応が一番好きでした! (もちろん、その他の要素もマッチしたので決めました。ただ、それは関係ないので省略。)
・就職後、続けられるかどうか=相談しやすそうな環境か
保育士などは、昨今これだけ不足不足と騒がれていますので、採用をもらうだけならとても簡単です。しかし、問題はそのあと続くかどうかです。うつ病という私の一部に対する反応を見ることで、その会社が私に会っているかどうかを判断するひとつの材料になりました。
このように、会社の管理部や現場のトップと、うつ病に対する価値観が合うと、就職後も過ごしやすいです。実際、「無理なく少しずつ慣れてください」「困ったことがあったらいつでも相談してください」と、気にかけていただいております。本当にありがたい限りです。
とはいえ、表面上だけそのように言ってくる人もいるでしょう。人材不足の業界ならなおさらです。でも、最後は、自分がその人に「ちょっと助けてください」って言いやすそうかどうか。相談しているイメージがわくかどうか。これも大事なポイントになると思います。
いま私が働いている会社は、トップが現場にいることが多いので、すぐに相談ができます。もう一件、別の会社で入社しようか迷ったところがありましたが、そちらはトップが本社勤務なので、ちょっと相談しづらいかなと思ったのです。本社と現場でどの程度連携がとれているのかもわからなかったので、より相談できるイメージができたいまの会社に決めました。
・絶対、焦っちゃダメ!
最後に、脅しではないですが、焦ると簡単に再発します。この話はまた後日書きたいのですが、就活前後、焦って再発しかけました。ただでさえ勤勉なうつ病患者は、早くたくさん働きたくてたまらないのですが、ブレーキを踏む方にむしろアクセルを付けておくべきというくらい、ゆっくりいかないとダメです。夫に注意されてハッとしました。せっかくの休養年数を棒にふるところでした。気をつけましょう。
You can't hurry love~ No you'll just have to wait