産後すぐに無理をしたら体にトラブルが起きやすくなる〜退院後体験談のうそとほんと〜

妊娠出産について調べるようになり、ネット上でさまざまな体験談を読んでいます。そんななか、産後の回復、退院後の過ごし方について気になったことがあったので、書いてみたいと思いました。
 
 
・ネットの体験談を鵜呑みにしちゃダメ
「産後、退院した足で上の子たちを保育園に迎えに行きました」
「退院後すぐに普段通りの生活でした」
「入院中も院内を歩いてたんだから安静にする必要ない」
など、まるで「産後安静にするのは甘え」と言わんばかりの書き込みを見かけることもあります。
 
しかしながら、医師監修のこちらの記事には、
「産後は骨盤底の筋肉がダメージを受けており、このときに無理をすると子宮や骨盤底の回復が遅くなり、更年期に差し掛かる頃になってから骨盤底全体がゆるんで尿漏れしやすくなったり、子宮が下がって膣から出てきり(骨盤臓器脱)などのトラブルが起こりやすくなる 」
と書かれています。
 
 
さらに、「産後 無理 影響」で検索すると
無理をしたために後悔をした方たちもたくさんいらっしゃることがわかります。
おそらく、「無理しても大丈夫だった」と言っている人のなかには、「今のところ大丈夫(だけどあとで問題が起こる可能性が高い人)」と「本当に大丈夫だった人」がいるはずです。ケースバイケースなので一概には言えませんが、少なくとも、きちんと休まないとのちに問題が起こるリスクが高まるのでしょうね。
 
 
・「産後無理をすると子宮脱になりやすい」は本当らしい
上に紹介した記事の典型的パターンとして、私の母は産後の無理が祟って、更年期に子宮が下がり、子宮脱になりました。病院で医師に診てもらった際、産後に無理しなかったかどうか確認され、気づいたようです。母は、きちんと休まなかったことを深く後悔したそうです。
 
 
・下の子を出産したあとは無理しがち
母は第3子を出産後、祖母(母の実母)にお世話になったので、2週間は安静にできていました。しかし、産後3週目から私と上の妹が新学期に入り通園通学のため、つい無理をしてしまったそうです。(普段通りに家事炊事全般こなしてしまったらしいです。)父は仕事で帰りが遅く、戦力になりませんでした。当時は少し疲れやすい程度だったそうですが、更年期になって体に障害が出てから、「あのときせめてあと1週間でも休めていれば」「産後は絶対に寝てなきゃダメ(赤ちゃんの世話以外)」と、当時のことを悔やみながら、無理しないようにと口酸っぱく言っています。
 
 
・医師や看護師、助産師さんのアドバイスをよく聞くこと
ネットの記事ばかりを信じてはダメです。この記事だって疑ってもらって良いくらいです(もちろん誠実に書いてますけどね。)普通分娩か帝王切開か、安産か難産か、その人の体力や傷の状態など、出産の数だけ違います。その状態を知っている専門家は、あなた自身のお医者様や看護師さん、助産師さんだけです。母でも義母でも、近所のおばちゃんでも、ネットの知らない人でもありません。人によって回復にかかる時間や体調の変化が違うことを理解し、きちんと専門家の言うことを聞きましょう。
 
 
・ベビーシッターや家事代行、ファミリーサポートを利用しよう
近くに頼れる人がいない方やご主人が仕事で遅いなど、さまざま事情で一人で乗り切る方もいらっしゃると思います。それでもなるべく横になる時間を増やすために、家事代行サービスなどを依頼しましょう。
また、他人が家にいると落ち着かないという場合は、お弁当の配達や通販などを利用して、炊事の時間や回数を減らしましょう。
 
 
・よく休んで早く回復するのが一番お得
産後一人で乗り切ろうとすると、普段より出費が増えるかもしれません。でも、ズルズル体調不良を引きずって何ヶ月も過ぎてしまうよりも(人によっては数年かかる場合もあるようですから)、短期間しっかり家事をサボって回復した方が、全体で見たらメリットが大きいはずです。
 
産後は無理せず、赤ちゃんのお世話以外の時間は、目をつぶって横になりましょう。
 
自分も忘れないように気をつけよう。